ブルーエコノミー (Blue Economy)
カテゴリ: 基礎概念 (Fundamental Concepts)

ブルーエコノミー(Blue Economy)とは、海洋環境の保全と持続可能性を確保しながら、海洋資源を活用して経済成長、生活向上、雇用創出を目指す経済モデルです。2012年の国連持続可能な開発会議(リオ+20)で提唱され、従来の「海洋開発」が環境破壊を伴いがちだったのに対し、生態系の健全性を維持することを前提としています。
市場規模と将来性
世界銀行の定義によれば、ブルーエコノミーは漁業、海運、観光に加え、洋上風力発電、海洋バイオテクノロジー、海底資源開発など多岐にわたります。OECD(経済協力開発機構)は、2030年までに海洋経済の付加価値が3兆ドル(約450兆円)に達し、世界経済全体の成長率を上回ると予測しています。特にアジア太平洋地域では、人口増加と経済発展に伴い、海洋資源への依存度が高まっており、ブルーエコノミーの推進が急務となっています。
構成要素
- 漁業・養殖業: 持続可能な水産資源の利用。乱獲の防止や環境に配慮したスマート養殖が含まれます。
- 海洋再生可能エネルギー: 洋上風力、波力、潮力発電など、脱炭素社会の実現に向けたクリーンエネルギー。
- 海洋観光: エコツーリズムやクルーズ産業など、環境負荷を低減した観光形態。
- 海洋バイオテクノロジー: 海洋生物由来の医薬品や新素材の開発。
課題と展望
気候変動による海水温上昇や酸性化、プラスチック汚染などが脅威となっています。これに対し、SDGs(持続可能な開発目標)の目標14「海の豊かさを守ろう」と連動し、科学的知見に基づいた海洋管理(海洋空間計画など)や、グリーンファイナンスならぬ「ブルーファイナンス」による資金調達が活発化しています。